6月定例会で質問・要望を行いました①

茨木市議会議員のいなばみちのぶです。

6月10日、11日と茨木市議会6月定例会の本会議が開催されました。
私は両日質問に立ち、様々な質問と要望をさせていただきましたので、
一部解説と質問が入り混じっていますが、概要をご報告いたします。

■ コロナ施策補正予算(第2号)について

<前提・背景>
①全世界のコロナの致命率は2%
②大阪府は死亡者数で全国ダントツトップ、致命率は2.4%、陽性者数で全国2位
③日本はコロナの検査率が極めて悪く、人口1000人に対して1人に満たない
④台湾はコロナ鎮圧に最も成功した国の一つで、陽性者1人あたりの検査数は1000~4000人であるのに対して、大阪では19人(ヒット率が低いと言われる抗原検査を含む)

【PCR検査等の充実について】

都道府県別にみると、陽性者1人当たりの検査数が多い地域ほど、陽性者数と死亡者数が少なくなる傾向がみらました。
※表は6/6現在のもので、陽性者1人当たりに検査数が多い順番になっています
 (ピンクが良い数字で、緑が悪い数字です)

私は上記の理由からコロナを本気で抑えようとするためにはPCR検査数を増やすしかないと考えていたので、ずっと「PCR検査の拡充」を求めていたのですが、
今回の補正予算(第2号)でそれが一部実現しました。

①「医療機関で検査が必要と認められた方」は、保健所等を経由することなく、医療機関で検査キットを受けとりPCR検査を受けられることになりました。

②保育施設等でコロナが発生した場合、保健所が検査が必要と認めた方以外の児童もPCR検査を受けられるようになりました(原則、クラス単位)。
※現在、施設側が必要と認めた従業者については、自費診療のうち2万円を茨木市が助成する制度があります。

③つどいの広場や地域子育て支援センターなど、地域子育て支援拠点の従業員や利用者の方々の自費PCR検査へ対する助成(2万円)も新設されました。

④そしてこれも要望し続けていたことですが、小中学校でコロナが発生した場合、保健所が検査が必要と認めた方以外の教職員もあらたにPCR検査を受けられることなりました。
※現在は養護教諭・支援学級担任及び介助員のみ

これで若干なりともコロナへの罹患を心配される方々の不安が払しょくでき、
またまったく不足している陽性者1人あたりの検査数を増やすことができるのではないかと考えます。

というのも、第5波の発生は目前に迫っていると思われるからです。

こちらをご覧ください。
これはあるスマホ会社がGPS等を用いて、所持者の動きをトレースしたものです。(2020年1月13日を100とした場合の割合)

ワクチン接種の進んでいる国々で、移動が活発化していることが見て取れます。
市民の方に教えていただいたのですが、ロサンゼルスにご在住の方が、ワクチンを打ったら方はもうノーマスクで普通に過ごしているとのことだそうです。
これはある意味ワクチン接種によってコロナへの警戒心が薄れたということを意味していると思いますが、
一方で日本は接種が全然進んでいないにもかかわらず、移動が活発になっています。

次に都道府県別を見てみます。

やはり、車移動はどの県でも活発です。
ビジネスを止めるわけにはいかないのと、そうじっとばかりしていられないということで、なるべく公共交通機関をつかわず自家用車等で出かける傾向があるということでしょう。
コロナの抑え込みに成功している和歌山県は、すべてにおいて移動が活発化している傾向がみられます。
※ちなみに、コロナ対策に成功している和歌山県知事が一切取り上げられず、
ことごとく失敗している大阪府知事がしきりとTV出演し、コメンテーターが賞賛のコメントをしているのが不思議で仕方がないです。

これらを総合して考えると、今後ワクチン接種が進むにつれ、日本中で移動が激化すると思われます。
実際、高齢者の方々のお話を聞かせていただくと
「8月に〇〇へ旅行に行く予定があるからワクチンを早く打ちたいの」
というお話が結構な割合であります。
もう1年半も自粛自粛の連続で相当ストレスが溜まっておられるのがよくわかります。
ただワクチンを打ったからといって、インフルエンザワクチンと同じで一定割合でコロナに罹患することはあり得るので、どなたもあまり油断なさらないで欲しいと願うばかりです。
(旅行に行かないで下さいとは言えないので。。。)

こういうことを勘案すると、いま密かに広がりつつあるインド由来のデルタ株による第5波が7月~9月ごろに爆発すると予想するのは、あながち大げさなことではないと思います。
その際に、ワクチンの効果がどの程度あらわれるかで状況は変わってくるのではないかと思います。

こういった意味で、今回、茨木市が独自にPCR検査の拡充を図ったということは、福岡市長の英断と言えると考えます。

この他にも以下のような予算が提案され、可決しました。

【医療機関への支援について】

北摂では茨木市と池田市が、集団接種と個別接種の予約開始日がズレました。
その一因としてワクチン接種の医師への報酬が少ないことが指摘されていました(インフルエンザワクチンの半額程度)

そのためワクチン接種のスピード化を図るべく、国から追加支援(新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金など)が決まりました。

茨木市はより多くの医療機関の接種への協力参加を進めるため、また接種スピードUPのために、
国の交付金とは別に、茨木市独自に『さらに上乗せ』することとしました。
これにより、接種に協力して下さる医療機関が増えることを期待したいと思います。

【高齢者・障がい者への支援について】

現在、高齢者福祉タクシー料金助成事業を利用されておられる方、重度障害者福祉タクシー助成事業利用者の方々へ、
ワクチン接種を受けに行くためのタクシーチケットを2回×往復分(計4,000円)を追加交付することになりました。

【子育て世帯への生活支援について】

より厳しい経済状況にある子育て世帯(ひとり親世帯を除く)で、児童手当等を受給する市民税非課税世帯等の方々に対して、児童1人あたり5万円の給付を行います。

対象は以下の方がたとなります。
①児童手当または特別児童扶養手当受給世帯で、令和3年度分の市民税非課税世帯の方
②令和3年度分の市民税が非課税である対象児童の養育者の方
③コロナの影響で家計が急変し、市民税非課税と同水準にある対象児童の養育者の方
※①の方は申請不要ですが、②と③にあたる方は申請が必要ですので、「こども政策課」までお問合せください

ちょっと長々となりましたが、1つめの議会報告をこれで終わります。
最後までお読みいただき、まことにありがとうございました。

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