本日は一般質疑が続いています。
4時くらいから、わが「いばらき未来の会」会派のあびこ浩子議員が、穂積台地域のルートバス廃止に関する質疑を行います。
私も山手台をはじめとする移動支援、いわゆる「コミュニティバス・タクシー事業」についてこの4年間、一生懸命取り組んできました。
この施策は超高齢化社会をふまえ「交通空白(不便)地域の解消」を目的に国もバックアップをしているものですが様々な前提があり、この度ようやく山間部での実証実験が実現する運びとなりました。
次は丘陵部に対して行っていただくよう、全力を尽くします。
もともと民間企業にいた私として、痛切に感じるのが「税金で行う事業を実現することの難しさ」です。
「コミュニティ交通なんか市長がその気になればすぐ予算つけてやればいいやん」というお声もいただきます。
確かに、私もこの仕事をさせていただく以前はそう考えていました。
しかし議会活動をしていく中で「税金で」何か事業やサービスを行う時には、公平性や必要性・平等性など様々な事情を勘案しなければならず、何よりそのサービスを提供する合理的な理由を説明できなければならない、ということを学びました。
お金を持っておられる方からもそうでない方からも、ある意味強制的に徴収した「税金」で行う事業は、本来であれば全ての人のすべてのニーズを満たすために使われるべきですが、実際問題としてそれらを全て満たすことは不可能です。
そのため日常的に様々なニーズが発生する中で、それらの中から公平性・必要性を前提として優先順位を決め、順番に実施する必要があります。
例えばコミュニティ交通ひとつとっても、流しタクシーが走っていない、また呼ぶのにも迎車料金が高額になる山間部や丘陵部に居住する方々は、
特に免許返上された高齢者の方々等、自家用車に乗れない方々にとっては阪急バス以外に「代替手段」がなく、バスが走っていない地域、また走っていてもバス停まで遠くて歩いてそこまでたどり着けない状態であれば、即座にいわゆる買い物・通院難民となってしまいます。
そこでそういった自助努力ではほぼどうしようもない交通空白(不便)地域においては、行政が「移動支援」でサポートするという考え方が出てくるのですが、
これは「代替手段」を持たない方がたを、最寄りの「交通結節点」までお送りするという視点で実施される施策です。
よく間違いがあるのですが、「移動支援」は通勤・通学に利用したり、駅やスーパーまで送るための施策ではありません。
障がいのある方が社会参加することを支える「移動支援」の制度の中でさえ、公的に「通勤・通学」は含まれていません。
個人的にはいわゆる市街地であっても、移動が不便な地域にコミュニティ交通は必要だと思います。
ただ駅が近い、タクシーが頻繁に近くを走っている、など一概に「交通不便(空白)地域」と認定しがたい地域では、
仮にA地区でそれをやる、となった場合、同じニーズを持っている市街地のB地区、C地区・D地区等から「なんでA地区でやって、うちではやってくれないの?」とか「(民間事業者から)そんな安価な(タダの)バスをやってもらったら、うちのタクシーに誰も乗らなくなってしまう。民業圧迫じゃないか」などなど、様々なご意見に対して、その施策を行う合理的な理由を答える必要が生じます。
そういう意味で「税金」でサービスを提供するのは簡単なことではない、と思うのです。
その意味では、私たち議員もその「税金」を頂いているわけですから、何かのついでに片手間に議員活動を行うことなどもってのほか、同じ考えでしっかりとした意識を持って働かなければなりません。
中途半端なところで切ってしまって申し訳ないのですが、「移動支援」についてはとても一口で書ききれないため、また後日記述したいと思います。
それほど難しい状況の中で、あびこ議員も穂積台地域のために戦っておられますので、ぜひ議会中継をご覧下さい。
なお、今後の茨木市議会の日程は以下の通りです。
※赤い部分が私が出席するところです
9月 9日(水) 建設常任委員会・民生常任委員会
9月10日(木) 総務常任委員会・文教常任委員会
9月11日(金) 一般会計決算審査
9月14日(月) 一般会計決算審査
9月15日(火) 一般会計決算審査
9月16日(水) 一般会計決算審査
9月23日(水) 幹事長会・議会運営委員会
9月25日(金) 本会議
なお、9月23日以外は全て傍聴可能です。
また9月25日の本会議はインターネット中継されますので、お時間がございましたら下記URLからご覧になっていただければ嬉しいです。
http://www.kensakusystem.jp/ibaraki-vod/index.html
どうぞよろしくお願いいたします。