【小室哲也さんの不倫報道を見て僕は別のことを思った】

不倫報道は僕の実生活に何も影響しないので興味も沸かないし、よほどヒマな人じゃなければ真剣に語り合ったりしないだろうと思う。
不倫が良いとは言えないけど、刑事事件じゃあるまいし連日公共の電波で流さなければいけない内容なのか、甚だ疑問だ(政治家の不倫は公人であるという理由で一定理解できる)。

それはさておき、小室さんの報道を見ていて僕は不倫とまったく別の感想を持った。
それはご家族が介護や介助を要するようになった時の「ご家族」の心理状態とそのケアについて。
本人はもちろんだが、それ以上に「家族」へのケアがもっとなされるべきではないか、ということ。
介護や介助を受ける人の症状や病状が重ければなおさらである。

僕の周りにも重い病気を抱えたご家族を支えていらっしゃる方がいる。
全身麻痺なので毎日オムツを換えたり床ずれができないように体勢を変えたり、イスに移乗させたり。
もう1年以上そういった状態だが、「先のことを考えると絶望的な気持ちになる」と仰っていた。

確かに自分がその立場に置かれたら、と考えるととても共感できる。
全身麻痺なので声も出せないので、何かあったらと考えると常に気をつけていなければならない。
自分が通院したり、ちょっと買物に行こうと思っても、誰か診ていてくれる人がいなければ行けないし、思い切って行ったとしても落ち着いていられない。
人に頼もうと思っても、そういう人たちは「悪いなぁ、迷惑かなぁ、自己完結すべきかなぁ」とまず遠慮してしまう。
健康な人の誰もがやっている、ちょっと美味しいものを食べにいこうかな、お洒落なカフェで読書しようかな、などと考えられもしない。
いくら家族でも、それぞれ独立したひとりの人間であり、それぞれの人生がある。
独りで居たいときもあるし、心配事がなく自由な時間が欲しいときもある。
いやそういう時間が9割くらい欲しいとおもうのがむしろ普通の人なのだと思う。
その意味で高齢者福祉や障害者福祉でデイサービスなど通所・入所サービス等があるのは、本当に支えるご家族の心のケアとしてとても大きいと思う。

人間はおそらく唯一、未来を考えながら生きる動物である。
愛する家族だから面倒を見るのは苦でなかったとしても、この張り詰めた状態があと何十年も続くと考えたらどう思うだろうか。僕なら同じように絶望的な気持ちになると思う。
今の医療制度や福祉制度は当然ご本人中心だけど、まだまだ「ご家族」の視点に立ったサービスや制度が足りないのではないかと強く思った。いまさら、と思われるかもしれないが。
奇しくも小室さんの不倫報道を見て、そういう所を自分が意識できたのは週刊文春のおかげかもしれない。